未経験からエンジニアを目指す場合、学校で学ぶのが就職への近道とは限りません。IT業界では、実務未経験の新人に対して高い実力を求めるようなことは基本的になく、やる気やコミュニケーション能力などが重視されるケースも珍しくはありません。もっとも、実力があるに越したことはなく、やる気やコミュニケーション能力などへの評価が横一列の場合、現時点での実力が採用と不採用の分かれ目となる可能性も十分にあります。プログラミング言語などの、エンジニアにとって必要なスキルを学び、実力を高められるのが学校のよいところですが、挫折を防ぐ効果が期待できる点も見逃せません。

独学でもプログラミング言語を学ぶことはできますが、プログラミング言語習得のハードルは決して低くはなく、あえなく挫折する可能性も十分にあります。一方、学校では生徒のモチベーションを高めるための工夫が凝らされているので、独学と比べて挫折しにくいでしょう。学校選びの際に重要となるのが目標設定で、ある程度の方向性を決めておかないと、学校選びで選択ミスをする可能性が出てきます。Web制作であればHTMLやJavaScript、スマートフォン向けのアプリ開発であればJavaやSwift、ゲーム開発であればC++やC#といった感じに、求められるプログラミング言語はジャンルによって異なってくるため、目標がなければ、学ぶべきプログラミング言語も定まりません。目標を実現するために必要なスキルを調べ、そのスキルに強いところを探すというのが学校選びの基本です。

また、学校は実習という形で実際の現場に出て体験できるなど、生徒でありながら実践できる期間をもつことができるのも魅力です。そこから就職先に繋がったり、就職してからの実践に役に立つこともあります。学んだことを活かし、即戦力として仕事ができるエンジニアを目指したいという方には、学校で学ぶという選択肢を選ぶこともよいでしょう。